鉄工ヤスリでナイフを作る。必要なのは、手間と時間と根気と努力・・・ 自作ナイフなんて物好きのやる事だなぁ・・・

2007年9月30日日曜日

キッチンナイフ その1

まずはエッジラインを罫書く。
エッジ厚は0.3mmで罫書いたが、仕上がりは0.2mm程度にするつもり。
 
鋼材はCRMO7。鉄工所をやってる従兄弟の所で、平面研削盤を借りて2.0mm厚にした。黒皮付きだと厚さが3.3mmあった。(売ってる時の呼び厚は2.5mmだった)
刃長は170mm。
 

 


ベベルの幅を罫書く。
ベベル幅は25mmにした。ベベルの角度は約4度になる。
 
 


 


 


罫書き終了。
 
 
 


 


 


削り始める。ベベル角が小さいので、思ったより削りにくい・・・ 
CRMO7はATS34などから比べると柔らかく、若干粘りがある。比較的削りやすい材質だが、切粉が噛むと深く傷が入るので、注意が必要。
 
 
 


 



ある程度削れたら、長手方向にセン掛けの様にして削る。
 
 
 

 


 


 


 
ベベルストップ?を削る。やけに小っちゃいなぁ。はたして残るのだろうか?
 
 
 
 
 


 


 


 
とりあえず片面の荒削り終了。削る量が少ないので、案外早くできた。
鎬のラインは出るのだろうか?・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 

おまけ。
うちで使ってるやつ。
3.3mm厚CRMO7 コンシールドタングの紫檀ハンドル。
今回作ってるのと外形がまったく同じ。
この刃幅だと削出すのも大変だし、磨くのが一苦労だった。この型は今までに3本作って、親戚や友人に贈呈した。

2007年9月27日木曜日

次は何作る?

8incファイターなんて、超実用性のないもん作った後だから、次は包丁でも作ってみっか。
実はブランクが、もう大分前に出来てた。
平造りだとベベルの幅が広くて、磨くのが面倒なので、今回は約2mm厚に 平面研磨して鎬造りにする事にした。20mmぐらいの幅でベベルを作れば良さそうだ。
問題はこの大きさでCRMO7の2mm厚って、強度は大丈夫なんだろうか?・・・

2007年9月25日火曜日

何だ・・・?

カウンターがいきなり進んだんで驚いた。
まあ、いんちきカウンターだからあまり信用できんがw。
でも自作スレ住人って以外に多いのかな?

2007年9月24日月曜日

8incファイター?その27(最終回)

刃付けにかかる。
バイスに固定して、ダイヤヤスリ(200番程度)を使って荒削り。大まかに小刃を付ける。
 
 
 
 
 
 
 
 

ダイヤヤスリで小刃が付いたら、電着ダイヤ砥石を使って研ぐ。400番と1000番が両面に付いてるヤツだが、荒砥代わりに結構使える。
 
 
 
 
 
 
 
 


荒砥が終わったら中砥を掛ける。 以前はキングの標準1000番を使っていたが、評判を聞いてシャプトン刃の黒幕1000番を使てみたら、この研削力には驚いた。硬くて減らないので、とても使いやすい。
実用ナイフならこの後5000番程度まで砥
ぐが、コレクションナイフ(使い道ないがなぁ~)なので1000番でざっと研いで終わりにする。
 
 
 



仕上にハンドルにワックスを塗る。カルナバ蝋を天然テレピン油で溶いたものを使ってる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

やっと出来上がり。なんとか完成した。
スエッジに小刃を付けるべきか迷ったが、やっぱり付いてないと締りが無いので付けてみた。(画だとわからないな・・・)
 
今回も多くの反省点があった。なかなか満足できるものは作れないもんだなぁ・・・
 
 
 
 
 















おまけ。
同時進行になってしまったシュート。
4.5inc 4.2mm厚ATS34
なんか妙に小さく見えるな・・・

2007年9月17日月曜日

8incファイター?その26

ハンドルを仕上る。
まずはハンドル全体を磨いて、ファスナーボルトとヒルトを仕上る。
 
 
 

 
 
 
 
 

タングにラインを入れる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ペーパーでの研磨が終わったので、ヒルト前面に塗っておいた保護膜(ネジロック剤)を、燃料用メタノールを使って取り除く。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ソングホールパイプの面取りを忘れていた。 面取りしないと、パイプがエッジが立ってる状態になるので、紐を通すと切れちゃう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ヒルトは形状がちょっと複雑なので、ヘアラインが上手く入らなかったので、コンパウンドで磨く事にした。ニッケルシルバーなので、結構簡単にツルツルになってしまう。(傷もつきやすいが。)
 
 
 
 
 
 
 


あとは刃を付けるだけ。

2007年9月16日日曜日

8incファイター?その25

ハンドルの仕上げに入る。
水ペーパーで100番→240番→600番→1000番→2000番→2500番まで掛ける。ブレイド研磨に使った、使用済みのペーパーを使ってる。
ヒルトとハンドル材は硬さが違うので、水研ぎの方が研削力が安定するので作業しやすい。(段差が出来にくい。)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ヒルトとタングの継目は、ダイヤヤスリの柄(柄が丸く、ゴムが被ってる)にペーパーを巻いて磨く。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ヒルトのキリオン部は、この様に磨くと自然な曲面になる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

  
タングの露出部はダイヤヤスリの柄(ゴム付)を当板にして磨く。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ハンドルが仕上げ寸前まで行った時に問題発生。
ブレイドに養生として巻いていたマスキングテープに水分が入ってしまって、ブレイドに錆びが発生してしまった・・・orz
前にも一度同じ事があって、注意してはいたのだが、迂闊であった・・・なさけない。
ATS34は意外と錆びやすく、ピンホール状に腐食するので厄介だ。 
 
 
 



気を取り直してブレイドを研磨しなおす。
ベベルの幅がほんの僅かに反対面より狭かったみたいだから、削りなおせば丁度よくなるか?とプラス思考で研磨する。(面倒くせーが、しゃーねーなぁ。)
240番→600番→1200番→2500番と掛けなおしたら、何とか消す事が出来た。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ヘアラインを入れなおす。なんとかリカバーできた。
今回はなんとか修正できたが、ATS34の腐食によるピンホールは、非常に深く食い込むことがあるので十分注意が必要だ。

2007年9月14日金曜日

8incファイター?その24

十分に乾燥したら、コバにペーパーを掛けて整える。少量の水をつけて削るといい。400番程度まで掛ける。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

コバを仕上る。水をつけて、軍手で擦るとこうなる。
おいらはコバには着色しない。この方が自然な風合いでいいと思う。

 
 
 
 
 
 
 


仕上げに特製タレを染込ませる。
革は蛋白質の繊維が複雑に絡まった構造になっている。適度な弾力を持たせるには、蝋や油を染込ませて、繊維どうしを潤滑する必要がある。油分がないと繊維が擦れあって、ひび割れが発生する。
特製タレは蜜蝋を主成分に、何種類かの油と蝋を天然テレピン油に溶かしたもの。湯煎してよく溶かして使う。 
 
 
 
 
 
 
 
 

特製タレに漬込む。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
陰干しする。
テレピン油により、接着剤が溶けてコバより染み出る事があるが、半乾きになったらウエスで拭取るといい。余分な蝋や油分もこの時に拭取る。 
 
 
 
 
 
 
 

ストラップを留めるピン。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
乾燥して出来上がり。タレの染込みが、ちょっとムラになってしまった。日が経てば馴染むかな・・・まあいいか。

2007年9月13日木曜日

8incファイター?その23

ウェットホームしたシース本体を乾かしている間に、ストラップを作る。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

床面とコバを整える。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ホックを通す穴をあける。本来なら革ポンチを使うべきなのかもしれないが、おいらはスイスアーミーのリーマーを使ってる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

そのままかしめると厚みがあって、野暮ったくなるので、ホックが沈む様に漉いておく。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
かしめる。うまくかしめるのには、ちょっとコツがいる。何回かやってみると分ると思う。(説明が面倒・・・)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

こっち側も漉いておく。
ホックの軸が長すぎる場合もあるので、その時は軸をヤスリで詰める。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ストラップの出来上がり。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   
ストラップはピンを使って、こんな風に固定する。ウェットホームして乾いたシース本体に位置決めして、リーマーで穴をあけてピンを打つ。写真を撮り忘れたが、ストラップ側のピンの当たる部分は、ホックと同じ様に漉いておく。
ストラップの固定は、ベルトループに通し穴をあけて固定する方法もあるが、この方が加工が楽だしシンプルでいいと思う。

2007年9月12日水曜日

8incファイター?その22

糸の通りをよくするため、菱錐を表裏から通して菱目を広げる。
菱目はウェットホームすると目が締まって、糸が緩まなくなる。だから木工錐などで丸穴をあけたのではいけない。
 
 
 
 
 
  
 


二縫い前から糸を通して、縫いはじめる。 使う糸の長さは、穴数×(穴間隔+縫う厚さ)×2になる。これに針に通す分の長さを200mm程度足しておけば、足りなくなることはない。因みに一列約90穴あったので、糸の長さは約3.2mだった。 
 
 
 
 
 
  


一回後ろに戻ってから縫っていく。この部分は二重に縫う事になるので、針が通りやすい様に、あらかじめ菱目を大きめに広げておく。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
針を通す位置は常に一定する。そうしないと、縫目が揃わない。
一縫いごとに渾身の力を込めて、糸を引いて縫目を締める。
 
 
 
 
 
 
 
 


縫い終りも二縫いもどる。この状態で糸を切って終る。特に細工をしなくても、糸が解れる事はない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

やっと縫い終った。一列縫うだけで一苦労。(くたびれた~)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ウェットホームするために、ぬるま湯の中に漬込む。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ナイフ本体を差込んで整形する。ヘラなどを使って外形を整える。
整形できたら、日陰の風通しの良い場所に干しておく。
 
 
 
 
 
 
 
 

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